左隣F持ちとは?
レース一覧とレースビューに「左隣F持ち」という表示があります。 これが何を指していて、何が言えて、何が言えないかを説明します。 どの艇を買うべきかは示しません。
「左隣」とは
ボートレースは6艇が横に並んでスタートします。 内側(1コース側)から数えて、自分の1つ内側にいる艇が「左隣」です。
- 2コースの左隣は1コース
- 4コースの左隣は3コース
- 1コースに左隣はありません(一番内側なので)
「F持ち」とは
F はフライングのことです。フライングをすると、その選手には 一定期間の出場停止などの重い処分がつきます。 このサイトでは、その選手が過去にフライングの記録を持っているかを「F持ち」と呼んでいます。
何が起きるのか
左隣の艇がF持ちのとき、その外側の艇の1着率が上がります。 F持ちの選手は次のフライングを避けるためにスタートを遅らせる傾向があり、 その分だけ外側の艇が前に出やすくなる、という説明ができます。
ただし上げ幅は大きくありません。2〜6コースを全部測ると次のとおりです。
| コース ← 左隣 | 上げ幅 | 判定 | 左隣F無 1着率 | 母数 | 左隣F有 1着率 | 母数 | 標準誤差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2C ← 1C | +0.36pt | 誤差の範囲 | 13.73% | 236,921走 | 14.09% | 40,320走 | ±0.19 |
| 3C ← 2C | +0.75pt | — | 12.55% | 236,658走 | 13.30% | 40,583走 | ±0.18 |
| 4C ← 3C | +1.17pt | — | 10.46% | 237,043走 | 11.63% | 40,198走 | ±0.17 |
| 5C ← 4C | +0.10pt | 誤差の範囲 | 5.99% | 235,977走 | 6.09% | 41,223走 | ±0.13 |
| 6C ← 5C | +0.03pt | 誤差の範囲 | 1.89% | 230,884走 | 1.92% | 42,643走 | ±0.07 |
2021-09-07〜2026-09-07の5年・2026-09-07時点の集計です。 「判定」は±2SEの線で付けています(上げ幅の絶対値が標準誤差の2倍に届かなければ「誤差の範囲」)。 左隣は1つ内のコースの艇で、枠番ではありません。左隣のF本数が分からない行は どちらの母数にも入れていません。
効いているのは 3・4コースです。2・5・6コースは誤差の範囲で、 上げ幅があるとは言えません。
4コースで +1.17pt です。10.46% が 11.63% になる、という大きさです。小さな差です。
2026-07-31 に測った値(4コース 10.60% → 11.80% / +1.20pt)は、再現できませんでした。 窓の取り方を8通り、数え方を6通り試しても一致しません。上の数字は 測り直したもので、集計時点を添えています。元の値も消さずに残しています (このページのソースのコメントにあります)。
効果が本物だと考える理由
「左隣がF持ちだと外が来やすい」は、次の理由で偶然や見かけ上の相関ではないと考えています。
- 左隣が完走したレースだけで見ても、上がります。 「左隣が失格して繰り上がっただけ」では説明できません。
- F本数が 0 → 1 → 2以上 と増えるほど、上げ幅も増えます。 繰り上がりが理由なら、こうはなりません。
- 3コース(左隣が2コース)でも同じ向きに動きます。 ただし5・6コースは誤差の範囲で、上の表のとおり差があるとは言えません。
以前この数字を誤っていました
このサイトの記録には、一時期「+7.1pt」と書かれていました。 再集計したところ、その値は再現できませんでした。 そのとき「正しくは +1.20pt」と書きましたが、 その値も 2026-09-07 の再集計では再現できませんでした。 いま出しているのは測り直した値(4コース +1.17pt)です。
条件を4,000通りほど機械的に走査しても、+7.1pt になる切り口は見つかりませんでした。 元の数値がどう出されたのかは、今も分かっていません。 効果の向きと構造は変わりませんが、大きさだけが誤りでした。
締切前に分かること・分からないこと
フライングの記録は出走表に載っているので、締切前に分かります。 一方で、実際の進入コース(誰がどのコースから出るか)は締切後に決まります。
そのためレース一覧では、枠番どおりに進入すると仮定して「左隣F持ち」を判定しています。 この仮定がどのくらい当たるかを実測しています。
「左隣がF持ちか」の判定が、枠なり仮定と実際の進入とで一致した割合は 98.1%です(直近5年・6艇そろったレース・2〜4枠。枠なり仮定と実進入とで「左隣がF持ちか」の判定が一致した割合。 770,832走 / 2026-08-21時点の集計)。
仮定にもとづく数字であることは、画面でも明示しています。 結果が確定すると、実際の進入で計算し直されます。
このサイトが「だから買い」と言わない理由
+1.17pt は1着率の差です。回収率は別の数字で、ここでは扱っていません。 舟券には控除率があるため、1着率が少し上がっても、それだけで買って得になるとは言えません。
実際に過去のオッズで検算したところ、この条件で買っても回収率は100%を超えませんでした。 だからこのサイトは「買い」と書きません。 左隣F持ちはレースの読み方の手がかりであって、買い目ではありません。
どこで見られるか
- レース場一覧 — その日のレースに「左隣F持ち」の表示が出ます
- レースビュー — 「左隣F持ちの効果 — 全選手の平均 vs 本人」を、その選手の実測値と並べて出します
関連するページ
- フライング(F)とは — Fそのものの実測(0.393%)と、Fを切った後にSTが遅くなること
- 平均STとは — このページで出てくるSTの説明
- コースと枠番の違い — 「左隣」は枠番ではなく進入コースで数えています。 枠番どおりのコースに入るのは89.8%(1,636,961走)です
- 競艇の用語 — 他の用語
- 数字の読み方 — 母数・「—」の意味