風と競艇
風が強い日は、1コースが勝ちにくくなります。 ここではそれがどれくらいかを5年分の実測で出します。 効き方は場によって違います。 ただし「この場は特殊だ」とは書けません。その理由も書きます。
これは何か
競艇は屋外の水面で行われるので、風の影響を直接受けます。 向かい風・追い風・横風で艇の挙動が変わり、 とくに第1ターンマークの回り方に効きます。
公式はレースごとに風速と風向を記録しています。 当サイトはその風速を使っています。 ここでは「平常(0〜1m)」と「強風(6m以上)」を比べます。
5年分の実測ではどうなっているか
1コースの1着率を、平常(風速0〜1m)と強風(6m以上)で比べました。 差は「強風 − 平常」なので、マイナスは「強風だと1コースが勝ちにくい」という意味です。
| 場 | 平常 0〜1m | 強風 6m以上 | 差 | 95%の幅 | 強風帯の 安定板率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 若松 | 66.96% (2,863走) | 49.12% (1,083走) | -17.83 | ±3.44 | 82.1% |
| 蒲郡 | 62.44% (2,721走) | 47.09% (223走) | -15.36 | ±6.80 | 50.2% |
| 常滑 | 62.08% (2,666走) | 47.00% (683走) | -15.08 | ±4.17 | 67.6% |
| 唐津 | 63.42% (1,446走) | 48.49% (1,256走) | -14.93 | ±3.72 | 36.5% |
| びわこ | 59.36% (2,970走) | 46.04% (417走) | -13.32 | ±5.10 | 58.0% |
| 児島 | 60.66% (1,980走) | 47.67% (386走) | -12.99 | ±5.43 | 24.9% |
| 住之江 | 61.53% (5,774走) | 49.24% (132走) | -12.29 | ±8.62 | 22.7% |
| 鳴門 | 54.10% (2,377走) | 42.15% (1,184走) | -11.96 | ±3.45 | 77.4% |
| 宮島 | 60.67% (3,626走) | 48.87% (309走) | -11.81 | ±5.80 | 59.5% |
| 芦屋 | 65.13% (2,865走) | 53.55% (605走) | -11.58 | ±4.34 | 45.1% |
| 桐生 | 56.98% (4,289走) | 45.42% (1,125走) | -11.56 | ±3.27 | 93.6% |
| 下関 | 66.02% (2,875走) | 54.73% (444走) | -11.29 | ±4.94 | 71.8% |
| 津 | 61.37% (2,384走) | 50.28% (716走) | -11.09 | ±4.15 | 89.8% |
| 浜名湖 | 57.13% (1,731走) | 47.15% (948走) | -9.98 | ±3.94 | 69.0% |
| 徳山 | 67.69% (2,928走) | 57.83% (434走) | -9.86 | ±4.95 | 18.0% |
| 丸亀 | 61.43% (3,179走) | 51.76% (966走) | -9.67 | ±3.58 | 61.2% |
| 三国 | 57.28% (2,423走) | 48.92% (1,441走) | -8.36 | ±3.25 | 68.0% |
| 尼崎 | 60.73% (2,134走) | 55.43% (1,308走) | -5.30 | ±3.40 | 24.9% |
| 大村 | 65.25% (4,593走) | 59.97% (692走) | -5.28 | ±3.90 | 62.9% |
| 平和島 | 47.73% (3,042走) | 43.60% (961走) | -4.13 | ±3.60 | 55.7% |
| 多摩川 | 53.39% (4,057走) | 49.62% (391走) | -3.77 | ±5.19 | 8.2% |
| 戸田 | 44.86% (4,902走) | 41.20% (1,051走) | -3.66 | ±3.29 | 68.2% |
| 江戸川 | 46.49% (413走) ★ | 44.56% (3,624走) | -1.93 | ±5.08 | 67.7% |
| 福岡 | 60.43% (1,170走) | 58.57% (251走) | -1.86 | ±6.71 | 58.6% |
24場すべてでマイナスでした。 そのうち 21場は、差が誤差の幅より大きい(=偶然では説明しにくい)ものです。
差の大きさは -17.83pt(若松)から -1.86pt(福岡)まで、 16.0pt の開きがあります。 「風の効き方は場によって違う」と言えるのはここまでです。
★の付いた場は、平常側の母数が少ない場所です。 とくに江戸川の平常は 413走しかなく、 24場でもっとも少ない数です(誤差の幅 ±5.08pt)。 この場を「風が効かない場」と読まないでください。 差が小さいのか、母数が薄くて測れていないのかを、この数字では区別できません。
集計: races + race_entries(2021-08-26〜2026-08-25) / 1コースの1着率。平常=風速0-1m / 強風=6m以上。差は 強風 − 平常。 24場・2026-08-26時点。
★★「風の影響」には、安定板が混ざっています
強風の日には、安定板という装備が付けられることがあります。 安定板は艇を安定させるもので、 付くと外の艇が回りにくくなり、1コースに有利に働くとされています。
実測では、強風帯(6m以上)のレースの 61.25% で安定板が付いていました。 平常帯(0〜1m)では 0.47% です。
つまり「強風のレース」と「安定板が付いたレース」は、ほとんど重なっています。 上の表の差を「風の影響」と呼ぶと、そこに安定板の影響も入ります。 当サイトはこの2つを分けていません。
しかも、安定板が付く割合は場によって大きく違います。 強風帯での安定板率は 多摩川 8.2% から 桐生 93.6% まで開いていました。 場ごとの差を比べるときは、ここも一緒に動いています。
どう読むか
「風が強いと1コースが勝ちにくい」は、24場すべてで同じ向きに出ました。 ここは安定して言えます。
ですが「どの場でよく効くか」の順位は、そのまま読めません。 母数が場によって大きく違い、誤差の幅も違うからです。 順位ではなく、差の大きさと母数を一緒に見てください。
このページは、どの艇を買うべきかは示しません。 「風が強いから外を買え」とも書きません。 1コースの勝ちにくさが分かっても、代わりにどの艇が勝つかは別の話です。
分かっていないこと
- ★風の影響と安定板の影響を分けていません。 上に書いたとおり、強風帯の61.25%に安定板が付いています。 この表の差は、2つが混ざったものです。
- 風向は使っていません。 向かい風か追い風かで効き方が違うはずですが、 当サイトは風向で分けた集計を画面に出していません (過去に8方位で出そうとして、前後で再現しなかったため取り下げました)。
- 場ごとの順位は読めません。 たとえば江戸川の平常(0〜1m)は 413走しかなく、 24場でもっとも少ない数です。誤差の幅は ±5.08ptあります。 江戸川と福岡が下位2つに並んでいますが、 これは「効かない場」ではなく「母数の薄さと区別がつかない」という意味です。
- 波の高さは、この表では分けていません。 風が強い日は波も高いことが多く、どちらの影響かは分けられません。
- なぜ場によって差が違うのかは測っていません。 水面の形、周りの建物、季節の風向——説明はつきますが、 確かめてはいません。
関連するページ
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このページは、どの艇を買うべきかは示しません。